​​​​​​超音波と高周波は工業プロセスにおいて重要な技術であり、特に軟質塩ビ加工においてその影響は顕著です。本記事では、これらの技術の基本原理から、軟質塩ビの製造プロセスにどのように導入しているかを解説します。

​​​​​超音波と高周波の基本

​​​​​​​・超音波の定義と特長

超音波は人間の聴覚範囲を超えた高周波振動です。例えば、自動車部品の洗浄プロセスにおいて、超音波は微細な隙間や穴に到達し、効果的な洗浄を実現します。これは非常に精密な清掃が求められる軟質塩ビ加工において特に有益です。

・高周波の概要

高周波は一般的にラジオ周波数よりも高い周波数を指し、電磁波を使用します。例えば、軟質塩ビのプレス成形プロセスでは、高周波技術が加熱の効率を向上させ、製品の品質を向上させます。

超音波と高周波の比較

・技術仕様の違い

超音波と高周波を比較すると、超音波は精密な制御が可能であり、微細な加工に適しています。高周波は広範囲な加熱が可能であり、大量生産に向いています。

・適用分野における選択ガイド

日本の自動車部品製造業では、超音波が微細な部品の洗浄に利用されており、これにより品質向上が実現しています。一方で、高周波は日本の電子機器メーカーにおいて、基板の製造プロセスにおいて広く利用されています。

超音波と高周波の加工の違い（文具編）

・超音波ウエルダー加工について

超音波溶着加工は、超音波振動を利用してプラスチックや合成材料を接合するための加工技術です。この技術は、超音波発生器が発生させる高周波振動を素材に伝え、素材内で摩擦熱を発生させ、それにより素材同士を融解して接合するプロセスを含んでいます。

・高周波ウエルダー加工について

高周波ウェルダー加工は、高周波振動を利用してプラスチックや合成材料を加熱し、その後圧力をかけて素材を接合する加工技術の一種です。この技術は、高周波発生器が発生させる電場を使用して素材を加熱し、加熱された素材同士を接触させて接合するプロセスを含んでいます。

超音波と高周波の加工の特徴

・超音波溶着加工の主な特徴

非破壊的かつ非接触: 超音波は素材に直接振動を伝えるため、接合時に素材同士が直接触れることなく、非破壊的で非接触の加工が可能です。 微細な部品に適した技術: 超音波は微細な振動を発生させるため、微細な部品や複雑な形状の素材の接合に適しています。この特性から、電子機器や医療機器の製造に広く利用されています。 効率的な加工サイクル: 超音波溶着は素材を迅速に加熱・冷却できるため、高い生産性が実現されます。一度の加工サイクルが短く、大量生産に適しています。

・高周波ウェルダー加工の主な特徴
均一で迅速な加熱: 高周波は素材内部で均一に加熱が行われるため、迅速に加工が可能です。この特性により、高い生産性が実現されます。 効率的な大量生産: 高周波ウェルダーは一度に複数の部品を処理できるため、大量生産に適しています。特に、同一形状や同一素材の部品の連続的な加工が得意です。 高い接合強度: 高周波加熱により素材が溶け、冷却されて接合されるため、強力な接合が実現されます。このため、接合部の強度が高い特性があります。

超音波と高周波の弊社での加工製品

・超音波ウエルダー機での加工製品

PPバインダー（中袋接合）

クリアファイル（底辺接合）

立体PPケース（重なり部分接合）

・高周波ウエルダー機での加工製品

手帳カバー（溶着、溶断）

お薬手帳カバー(溶着、溶断）

証書ファイル（溶着、溶断）

マグネット付きケース（溶着）

チャック付きケース（チャック溶着・外周溶断）

ホック付きケース（外周溶断）

まとめ

超音波ウェルダー加工と高周波ウェルダー加工は、どちらも異なる特性を持ちながらも、素材の迅速な加熱と接合が求められる分野で重要な役割を果たしています。超音波は非接触性と微細な部品に強みを持ち、高周波は均一な加熱と大量生産に適しています。

超音波ウエルダー加工では軟質塩ビ加工には不向きで、高周波ウエルダーが適しています。

当社『株式会社トラスト』は、PVC製品・オレフィン製品・PP製品のウェルダー加工を高品質・短納期・低コストで提供しております。オリジナルデザインの文具・雑貨の制作や他社では対応できなかった加工・仕様のご相談などお待ちしております。

プラスチック製品加工企業として40年以上の実績があり、大手文具メーカー様からも信頼される安心のクオリティと品質管理で貴社の製品加工の課題を解決します。

ウェルダー加工における品質や納期でお悩みの方は、お気軽に『株式会社トラスト』までご相談ください。